子どもの貧困対策充実・・・平成29年度の岐阜県事業から

岐阜県庁 いま、日本の子どもたちの6人に1人が貧困、と言われています。貧困はじめ生活困難な家庭の 子どもたちの将来を明るいものにするために、県議会でも幾度も政策の充実を訴え続けてきました。
このテーマでは、岐阜県では今年度、生活困窮家庭の子どもへの学習塾形式の支援事業を新たに始 めるほか、子ども食堂運営や子どもの居場所づくり事業への補助に新たに取り組むことになりまし た。また生活困窮世帯の子どもやその親が高卒認定資格取得を目指す講座の受講費を一部補助する 事業も始めました。
去年から始まった条件付きで返済義務のない給付型奨学金の拡大などと併せて、県内でも親や保 護者の経済状態によって子どもたちの未来が閉ざされることのない社会を目指したいと思います。

「小児・AYA世代のがん対策」・・・平成29年度の岐阜県事業から

IMG_9127(写真は岐阜大学医学部附属病院、去年のがん患者支援のイベント・リレーフォーライフです)
昨年改正されたがん対策基本法でも小児・AYA世代(思春期から30歳前後)のがん対策は力点 が置かれたところ。岐阜県でも取り組みの一層の強化が求められ、私も去年暮れの代表質問で訴えました。
岐阜県では今年度、新たに岐阜 大学医学部附属病院に小児・AYA世代を対象としたがんの相談拠点を設けることになりました。 患者や家族の治療や心の悩み、治療後の健康上の相談などに応じます。またここを拠点として県 内各地のがん診療連携拠点病院とも相談体制を強化してゆきます。
このほか小児がんについての県 民公開講座の実施など、啓発活動にも力を入れるということです。 また、若い世代に比較的多い白血病対策として骨髄・末梢血幹細胞のドナー登録者数が全国と比 べ県内では少ないことから、市町村が行うドナー登録奨励金の一部を助成するほか、企業や経営者 団体に対して従業員の骨髄・末梢血幹細胞提供のための休暇取得について理解を求めてゆきます。
AYA世代とはAdolescent and Young Adultの略で「思春期および若い成人」という意味で、15歳から29歳くらいを指すそうです。

マイナンバー制度を医療分野に活かすことを学ぶ

201701マイナンバー「マイナンバー制度〜カード活用と医療分野番号の展開」をテーマにしたセミナーを受講しました。
マイナンバー制度については、批判や懸念の意見も聞かれますが、一方で制度自体は始まっており、適切な運用(商業的な流用が制限されることなど含む)や、より個人に寄り添った運用をするために真剣に考えるべきと考えています。
丸一日のセミナーでは、マイナンバーの医療分野の活用と個人情報保護、子育てワンストップサービス・母子健康情報サービスの取り組み、災害時の活用など最新の状況や取り組みが報告されました。
民主党政権の時にマイナンバー制度が議論されていた時には、医療介護など社会保障の効率化と個人に必要なサービスを的確に提供することが目指されていましたが、その後自民党政権になってそうした社会保障面でのメリットを活かす取り組みは後退したとのことです。それでも自治体の事業でマイナンバーを活かした取り組みは始まっており、地方議会としても関心を持たないわけにはいかないのです。

代表質問・質問と答弁(全文)

2015年12月質問 小サイズ12月7日に行った県議会・第5回定例会の会派代表質問の質問と答弁、全文を掲載します。
赤色の箇所がニュース性のある答弁。オレンジ色の箇所が今後に期待する答弁です。
後日、ダイジェスト版を掲載します。
下の水色の文字列をクリックしてください。PDFファイルが開きます。
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”岐阜県障がい者差別解消条例”、二つの問題

議員提案ということで審議されていた岐阜県の障がい者差別解消条例=「岐阜県障害のある人もない人も共に生きる清流の国づくり条例」が今回の定例会で成立しました。この条例については問題が二つ挙げられます。

2015年12月議会質問4.1 県民意見の反映が不十分な条例づくりの過程、そして解消すべき差別と考えられることの具体的な記載と解決方法を欠く条例の内容、これらに問題があることを指摘せざるをえません。

条例案は県内の障がい者団体の要望で、まず最大会派(自民クラブ)のなかでの検討が行われ、次いで各会派代表からなる条例検討会議(無所属議員は含まれていません)で審議されました。
この会議が開かれた段階で既に条例案の文面は出来上がっていました。私もメンバーだったので、4月施行になる障がい者差別解消法の趣旨や他府県の同様の条例を踏まえ、別個に障がい者団体から意見を聴きつつ、▼何が差別と考えるのか、▼相談体制や苦情処理の仕組み(条例案では記載されていません)などを中心に明記するよう主張を続けましたが、意見は全く反映されませんでした。 (条例検討会議の会派構成は、自民クラブ7、県民クラブ(民主系)2、公明1、共産1) 最終的には条例案が固まったとして、今年になってパブリックコメントを募ったところ173件寄せられました。ちなみに同じ時期にやはり議員提案条例として検討されていた中小企業振興に関わる条例はパブリックコメントは20件あまりです。障がい者あるいは障がい者支援に関心のある人から多くの反響と意見反映の希望があったということでしょう。しかしパブリックコメントが反映され文面の変更につながったのはごくわずかでした。

議員提案条例として特定の会派の議員が提案し、審議のうえ条例化するのは普通のことですが、大津市など先進自治体の議会では条例文を作る前から各会派(あるいは希望する議員)から代表を出して検討会議を設け、参考人招致や公聴会、タウンミーティングなどを開催して住民の意見反映に努め、そのうえで条例文をつくるという過程をとっています。当然、時間はかかりますが、条例づくりに住民参画の機会をつくり自治そのものの力を伸ばしてゆく効果もあります。まして今回は障がい者に関わる条例、誰しも障がいを抱える可能性があることを考えれば、一党一派での検討を先行することなく主義主張イデオロギーに偏らない多様な議論を踏まえる必要があったのではないかと思います。

一方、内容については、障がい者差別解消法の趣旨として、この法に則った条例をつくる際に、自治体独自の「上乗せ、横出し」の考え方や施策となる条項を記載することの許容しています。つまり、自治体としての独自の取り組みを奨励しています。成立した岐阜県の条例はこの部分が非常に限られ(「県民会議」の設置程度)、自治体の創意工夫を考慮しない内容になっています。この面でも自治の力を伸ばす機会を逃していると思います。 さらに言えば、差別についての記載や、障がい者への対応、バリアフリー化の促進などで具体性を欠いています。私は具体的な記載を求めましたが「書き込むことでかえって障がい者と健常者との壁が出来る」とのことでした。 また重要な問題として、相談体制や苦情処理の在り方についても記載がありません。他府県では苦情処理委員会などを条例の中に記載しています。この点で岐阜県の条例は「法律であるからいいのだ」ということでしたが、例えば消費者相談の体制について県条例に記載があることなどとの整合性が取れません。私は条例で明文化すべきだと考えます。

問題点はまだまだ多々ありますが、私一人が反対していてもどうにもならないようで、条例施行後の修正も求めつつ、条例案には賛成をしました。条例の理念には何も反対するところはない、という理屈で。

条例検討会の議論のなかで、私の質疑に対し担当課の課長が答弁するのは全く不思議なことでした。
これが議員提案条例とは!?

地域医療構想、タウンミーティングと私のレポート

全国の都道府県が策定中の地域医療構想に関して、岐阜県健康福祉部主催のタウンミーティングが先日開かれました。 IMG_4929地域医療構想はいまから10年後、2025年の医療提供体制をつくるうえでのビジョン=構想です。 10年後にはさらに高齢化が進み、一方で高齢者を支える生産年齢人口は減少することから、持続可能が医療・介護の姿をいまから準備する必要があるとして策定が進められています。 県の担当者が、さらに高齢化が進んだ10年後に、地域医療をどのように変えてゆく必要があるかを説明しました。また病院協会や医師会の担当者は大病院とかかりつけ医(開業医)との連携の重要性を訴えていました。 こうしたなかで、地域で医療と健康づくり、介護との連携で地域包括ケアシステム構築を実践している郡上市にある県北西部地域医療センターの後藤院長の講演はたいへん参考になるものでした。地域医療について市民とともに考える取り組みをしています。 地域医療構想は難しいテーマですが、県民を対象としたこうした催しを開くことはいいことだと思います。岐阜県では、今後も県内各地でタウンミーティングや説明会を開くそうです。 私も最近、この地域医療構想をテーマに講演をする機会が度々あります。いつも話をしている内容をまとめてみました。 下↓↓の青い字をクリックするとPDFでご覧になれます。 2015年12月「岐阜県の地域医療構想策定について」

県議会定例会、12月1日開会。

岐阜県議会の平成27年第五回定例会に向けて議会運営委員会が開かれました。
議運では期日を12月1日から21日までとしました。
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また県執行部からの提出議案が公表されました。今回計上される補正予算案は157億7100蔓延ということで、主なものとして、かかみがはら航空宇宙科学博物館リニューアル推進事業費、心臓リハビリテーションネットワーク事業費、岐阜希望ヶ丘特別支援学校施設整備事業費、災害復旧費などがあります。
この心臓リハビリテーションネットワーク事業とは新規事業で、心疾患予防のために循環器専門医、かかりつけ医、理学療法士、スポーツクラブ指導者などを連携させ研修などを行うというものだそうです。
また今回の議会には議員提案条例として、中小企業振興条例(仮)と障がい者差別解消条例(仮)の二つが提案されるようです。この障がい者差別解消条例(仮)ですが、障がい者差別解消法が来年四月に施行されることに先立ってつくられるもののようですが、私たちの会派には直接何の相談もありません。障がい者政策全体をカバーする条例なのですから、県民から広く意見聴取をして党派や会派に関係なく条例づくりを進めるべきと思います。どうも私たち(県民クラブなど?)が関わるのは12月2日の検討会だけのようです。障がい者の声、人権侵害を受けたという声は聞こえにくかったり少数意見とされることがあります。こういう議論でそうした意見を反映した条例になるのでしょうか。
これが「議会改革」「議員提案条例」と言えるのでしょうか?

厚生環境委員会、高知県と徳島県の視察

10月28〜30日、岐阜県議会の厚生環境委員会の県外視察が行われました。今回は高知県と徳島県、隣接県ですが急峻な地形に隔てられ、地域間の交流は限られているようです。ここがポイント。
まず、名古屋空港から空路で高知県庁、医師確保のヒアリング。
人口74万5000人、地形的要件が厳しく、高齢化も進み、県庁所在地一極集中にして、入院受療率全国一の高知県。ちょうど現在全国都道府県で策定されている2025年を見据えた地域医療構想でもこの社会的入院になっている病床を減らすことに困難を抱えています。
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高知県内の医療事情は人口同様に高知市周辺地区への集中が顕著。県内4つの二次医療圏のうち圏内人口が数万というところが2つ。交通事情がよくないなか、医療機関や医師、看護師など偏在が顕著です。
医師確保については高知大学医学部に寄付講座を設けた地域医療医師の育成、そして若い医師の育成に力を入れています。岐阜県も目的は同じでも手法はそれぞれ。
高知県の医療事情は厳しい、でも努力をしています。今月、全国の会合で地域医療構想について講演するので、そうした目的でも役に立ったヒアリングでした。
続いて同じ高知県庁で、CLT(クロス・ラミネーテッド・ティンバー)についてのレクチャーです。CLTとは木材を並べてつくった板を繊維方向が直行するように何枚も層のようにして重ねたパネルのことです。間伐材を利用することが出来、無駄になっていた資源を有効活用できます。森林県の高知県は、このCLTも全国トップの生産量ということです。
二日目は清流で名高い四万十川が流れる四万十市。高知市からバスで2時間半もかかります。
四万十川に関わる条例について四万十市役所でレクチャー。高知県は平成元年に、清流を保全し次世代に引き継ぐことを目的として高知県清流保全条例を制定し、四万十市(当時は中村氏)も平成2年に同様の条例を制定しています。この二つの柱で清流の保全を進めているのですが、単に水質だけではなく、四万十川の景観やそこで営まれる生活についても守ってゆこうというのが趣旨です。「四万十川の景観保全」と言っても個々の建築開発行為への対応は大変と思いますが、四万十市では観光課が窓口となっているそうです。
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四万十市からバスとディーゼル特急を乗り継いで徳島県上勝町。12時過ぎに出て到着は午後7時すぎ。四国の県間交通事情は厳しい地域が多いのですが、移動時間が多すぎて効率悪すぎます。
最後は上勝町、これも全国に名高い「葉っぱビジネス」「2020年ごみゼロ」。人口はおよそ1800人、高齢化率50%を超える山間地の自治体です。まず「2020年ごみゼロ」、かつてはなんでも野焼きしていたという上勝町のごみ処理ですが焼却炉をつくってすぐにダイオキシンの問題が浮上、そうしたなかで分別を徹底することでリサイクル・リユース・リデュースを進めることになったそうです。分別は実に34種、これほどのところは見たことはありません。分別ごみに応じてポイントを支給しており、これがインセンティブになっています。
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分別を進めるにあたって町ではNPOを設立して業務委託、実務はシルバー人材センターなどに委託しています。高齢化の進んだ地域なのでセンターにごみを持ち込めないお年寄りも多くいます。そこでお年寄り世帯対象にごみの回収も行っており、回収時にあわせてお年寄りの安否確認にも役立っているということです。生ごみはコンポストで、戸別に処理をしています。
「葉っぱビジネス」、刺身など料理を飾る「つまもの」となる葉を売って高額の収入に繋がった事例も報告されるこの取り組みですが、発端は特産のミカンが寒波で壊滅的な被害を受けたことだそうです。葉の収穫は労力の負担が重くなく、女性や高齢者でもやりやすいということで、特に高齢者の生きがい創出にもつながっているとのことでした。
「葉っぱビジネス」「2020年ごみゼロ」ともに危機に直面した小規模自治体による突破口の事例と言えそうです。そう考えると、人とアイディアと住民の問題意識の共有がうまく噛み合えばへき地の小規模自治体にこそチャンスがあるのかも知れません。
今回の視察、それぞれは意義深く、関心の持てるものでした。しかし三日かけて遠方に出掛けたにしては視察箇所三ヶ所というのは物足りなさを感じました。また四万十川にしても上勝町にしても有名な事例で、書籍やネット、報道での紹介も多いのですから、わざわざ現地に出向いてまで・・・と思わなくもないところです。議員と同行職員11名の交通費や宿泊費は大部分公費なのですから、目的を明確にしたうえで視察箇所を検討して欲しいものです。これは議会側(議員)の責任になります。

 

県議会常任委員会審議

5日、岐阜県議会・平成27年第四回定例会の常任委員会審議が行われました。
私が所属する厚生環境委員会では、今定例会に提出されている予算案や請願などの審議のほか、「地域医療構想」の骨子案の審議も行われました。
この地域医療構想は、超高齢化社会を迎え、将来の医療の在り方を財政面や介護との連携強化などの観点で見直すもので、現在各都道府県が策定を進めています。
私も前回の代表質問などで繰り返し取り上げているテーマです。
今回、新たな制度「地域医療連携推進法人」が浮上しており、委員会審議でもこの点などで突っ込んだ議論をしました。
詳しくは(PDFファイル) → 地域医療構想骨子案

厚生環境委員会

7月6日、岐阜県議会の厚生環境常任委員会が開催されました。
普段、審議事項盛り沢山のこの委員会には珍しく、今回は議案は少なめでした。年度が始まって間もないからです。
そんななか報告されたのが看護師を要請する県立衛生専門学校(岐阜市)の第二看護学科の定数を減らす案件でした。第二看護学科は准看護師が正看護師になるために学ぶ過程です。准看護師よりも正看護師を増やすことが言われるなか、県立衛生専門学校の第二看護学科は岐阜県立なのに同様の養成課程のない愛知県内からの生徒が多く、その人たちが愛知県内に就職することが多いという課題がありました。
また私立大学の看護学科が増える一方で、看護師養成課程のなかで必要な病院での研修がタイトになっているという指摘や、県立衛生専門学校の教員も定数が増えないなか負担が重くなっているという問題がありました。
そうしたことについて、私は昨年の県議会本会議質問で定数削減を検討するよう指摘していました。
医師会や看護協会などもご理解もいただいたということで、この課題ひとまず前に進むことになりました。ただ委員会でも指摘したのは、養成課程の定数を減らすことが看護師が足りないというなかで誤解を招きかねないので、このことを公表する際は正しい理解をいただける丁寧な背景の説明をして欲しいという点です。
また併せて三つある県立の看護専門学校(衛生専門学校と多治見、下呂)の重要性についてもただし、県として看護専門学校を通じて看護師養成を担ってゆくとの答弁を得ました。