第三者調査報告を受けた所見を聞く

今日、県議会の質問に立ちました。今回のテーマは、昨年来継続してきた「①県立郡上特別支援校男性講師の公務災害認定事案と教職員の働き方改革について」そして「②医療介護健康づくり政策とデータ活用の推進について」。
①について、質問と答弁をお伝えします。

【太田質問】
①  特別支援校講師の公務災害事案に係る第三者調査結果と教職員の働き方改革について

議長の許可をいただきましたので通告に従い二つのテーマについてお聴きします。
最初に県立郡上特別支援校の講師が公務災害認定された事案について。昨年の定例会で三回にわたって質問してきましたが、再三求めてきた弁護士による第三者調査委員会による報告があり、これを受けた教育長はじめ関係者の処分もありましたので、この事案をいったん総括する質問を行います。
私は去年6月の定例会で、はじめてこの事案について質問した時に訴えました。「この方に起きたことが、ほかの教職員にも起こり得たのではないかという観点。この観点なくしては、県教育委員会としても組織の改善、教職員の勤務環境の改善には繋がりません」と。さらにその後の質問で、またご遺族とともに直接、教育長にも訴えてきました。「第三者調査が必要である」と。中立的な調査を行うことで、行政の公平、公正、透明性を担保し、教育委員会の信頼を保つためにも。
第三者調査については、去年11月に担当する職員が知事部局から異動し、弁護士3人が中心になって行われました。去年の仕事納めの日に提出された135ページにのぼる調査報告書は、第三者調査が始まるまでに教育委員会が主体的に行った聴き取りも含まれていると思いますが、一方で客観的な視点で行われた検証は緻密で、厳しく、事案の背景や県教育委員会のマネージメントの問題を抉り出しています。例えば130ページ、「県教育委員会のこれまでの取り組みの実効化」という項では、平成27年に設置された岐阜県教職員コンプライアンス向上委員会について、不祥事を根絶するための施策大綱として、①コンプライアンス意識の向上、②勤務の適正化、③機能的な組織の構築、④働きやすい職場づくり、などが挙げられているものの、「施策の進捗状況を検証したところ、必ずしも十分な取り組みがなされているとはいえないことが判明した」と厳しく指摘をしています。私が議会で問題を指摘した教育長への情報伝達の不徹底、文書の情報開示の不備についても指摘をし、「再発防止に向けての提言」として、「発生当初から適切な対処をとってきたとは言えず、危機意識が足りない、ルールに基づかない対応」と厳しい評価を下しています。確かに教育委員会にとって問題を白日のもとに晒す内容です。
なぜ、第三者調査に後ろ向きだったのかと考えると、たいへん失礼な表現かと思いますが、問題を大ごとにすることを避け、幕引きを図ろうとしたのではないか、と思えてしまいます。確かに教育行政のなかで、子どもたち、保護者への影響も重要で、大きく扱いたくないという気持ちも分からないでもなく、今回の事案のように機微に触れるような場合は尚更でしょう。しかし昨今、全国的に起きている学校に関わる重大事案でのそれぞれの教育委員会の対応の遅れ、不備の事例を鑑みますと、毅然とした対応を回避することは許されなかったはずです。
これは教育長にだけ問うているのではありません。もし、第三者調査をしなかったら、このような調査報告書になっていただろうか、そして調査報告書を元にした再発防止の取り組みはできていたのだろうか。去年10月の質問で、教育長が第三者調査に後ろ向きの姿勢を示されたことを振り返ってのご説明も含め、この調査報告書をどう受け止め、どのように組織の体質改善を図るのかご所見をお示しください。
また、この第三者調査の報告のあと、ご遺族から損害賠償請求の民事調停が申し立てられています。実質的な相手方になる県教育委員会は真摯に応じるとともに、重い責任と捉えご遺族の申し入れの通り過労死防止、ハラスメント防止を誠実に実行に移していただきたく思います。
調査報告を受けた県教育委員会の業務の改善、組織マネージメントについてもお尋ねします。調査報告書の提出を受けて今年1月「調査報告書を踏まえた再発防止策」が公表されました。県教育委員会に教育管理課を設置し、指摘された情報共有、文書管理、情報開示などへの対応、コンプライアンス向上への取り組み、ハラスメント事案などへの対応といったことが挙げられています。知事部局、教育委員会ともに人数が限られているなか11名もの体制で発足させることについては、私は真摯な対応であると受け止めます。
また校長、教頭はじめ教育委員会管理職を対象としたコンプライアンスや労務管理研修なども行うとしています。さらに県立学校の出退勤管理システムの導入で、これまで不十分だった教職員の勤務管理を図り、適切な働き方を目指すということです。これら業務、マネージメントの改善については知事部局が先んじていて、その経験実績が参考になることと思いますが、県教育委員会の体制構築にあたっては管理業務に精通した行政職員を主とし、教育職については現場の知識経験を活かす上で必要な職務として基本的には子どもたちに向き合うことができる業務にシフトすることが望ましいのではないでしょうか。また将来的な(中長期の)県立学校のマネージメント力の強化としまして、先の総合教育会議で「県立学校へのミドルリーダー=主幹教諭の新設」が挙げられていました。2007年の学校教育法の改正で導入された、とされていた学校の管理職を補佐するとした役割ですが、その後、定数もあってのことと思いますが現実には配置されていないということでした。これについては慎重な検討のうえ、段階的に進めてゆくということですが、現状の学校事務職員の業務との兼合いを含めて、実際にどうしてゆくのか方向性を示す必要があります。
労務管理につきましても、昨年秋に教職員の業務の実情を把握し、長時間労働の解消に向けた検討を行うとして県立学校の勤務実態の調査を行いましたが、エビデンスに基づいた行政運営のために実態把握は不可欠です。調査期間一週間のうちに4割を超える教職員が休日出勤をしていて、その主たる要因は部活動であるとか、児童生徒の指導に関わる業務のほかにも学校運営に関わる業務でも多くの時間が割かれているという実態が改めて明らかになりました。私は県教育委員会として、こうした調査を県内市町村の教育委員会にも働きかけて、全県的な学校現場の実態をデータとして常に把握するべきだと考えます。市町村教育委員会の独立性はあるものの長時間労働の問題は小中学校も含めた全ての教職員の問題だからです。継続的な実態調査とそれを受けた働き方改革の指針の改編を行ってPDCAサイクルを回し、調査報告書でも書かれているように、毎年度進捗管理を行うことを「確実に実効」されることをお約束いただきたいと思います。
来年度、第三次岐阜県教育ビジョンを策定します。現行の第二次教育ビジョンでは教職員については優秀な人材の確保、資質の向上、コンプライアンスの向上に重きが置かれ、多忙化の解消にはそれほど充てられていません。県の教育行政のあり方を示す最高位のビジョンに、教職員の働き方の改善とそれに伴って子どもたちにしっかり向かい合える教育現場づくりの観点をどう組み込まれるのか、注目されるところです。
さて、松川教育長については、本来、この点のご説明もいただくべきところですが、一月末の新聞報道で今月末の任期満了で退任する意向が報じられていました。その一方でこの事案について責任ある方々のなかには引き続き岐阜県の教育行政を担われる方もお見えになるでしょうが、処分が出て、再発防止策が公表され、ひと段落ついた、というものではなく、今後も忘れてはならならず、組織の体質改善に意識的に取り組むべき、と思います。
岐阜市役所では、10年ほど前、当時の課長が自ら命を絶たれ、強い精神的負荷に起因する公務災害と認定されたことから、市として去年から過労死等防止啓発月間、啓発強化週間を設けました。ハラスメント、過労死のない組織づくりを意識し続ける、こうした「防止啓発月間・週間」についてはいかがお考えでしょうか。
最後になりましたが、松川教育長にはこれまで11年にわたり、困難も多い過渡期にある教育行政トップとして、子どもかがやきプランの推進をはじめとする重要なプロジェクトに真摯に取り組み、足繁く現場に赴き、子どもの声、保護者の声、教職員はじめ働く人たちの声に耳を傾けてこられたと私もお聞きしています。だからこそ、この事案への対応とそこからわかった教育委員会の諸問題について、私は返す返す心残りな限りです。幾多のご功績ご苦労を評価したいところですが、結果論として、選挙を経ることはない特別職の在任十年余りはいささか長すぎるのではないかと思います。  教育長にお尋ねします。
(1)最初に、 この事案について、これまでの県教育委員会の対応について、第三者調査結果を踏まえた所見をお尋ねします。
(2) そして第三者調査の報告を受け、県教育委員会はどのように業務・管理(マネージメント)を改善しようと考えているのでしょうか。
(3) また、これまでも公表されている教職員の働き方改革について、確実に進めるために、どのような取組みを行うお積りでしょうか。
(4)最後に、今回の事案を踏まえた働き方改革の視点を、どのように第三次岐阜県教育ビジョンに反映させてゆくお積もりでしょうか。

【松川教育長答弁(聞き取り)】
特別支援学校講師の公務災害事案に係る第三者調査結果と教職員の働き方改革について4点ご質問がありました。
まず第三者調査結果踏まえた所見についてお答えします。
今回私も含めた多くの関係者が処分を受け教育委員会の組織全体を預かる者として十分な対応ができていなかったことを深く反省しております。
すでに5年近くが経過し、この間ご遺族にはご心痛、ご苦労をおかけし大変申し訳なく思っております。改めてお亡くなりになられた教員に対し心から哀悼の意を表します。弁護士による第三者調査の報告書では、この事案対応の一連を通じて教育委員会の危機管理意識が十分でなかったことや報告や決裁といった組織内での情報共有のあり方、根拠を確認しない事務処理など数々の課題が指摘されました。
また、何よりも当時学校において亡くなられた教員に対し、上司の不適切な指導があったことや管理職による勤務状況の把握が十分ではなく、負担軽減や支援ができていなかったということも改めて認識したところです。
と同時に、相当の期間が経過した中で教育委員会職員による内部調査に限界があったことをまさに感じたところです。
これらを重く受け止め1月末には、関係者の処分と併せ報告書で提言があった点は全て対応すべく再発防止に向けた取り組みをまとめたところであり、今回明らかになった組織の問題点を深く認識し、職員が一丸となって取り組みを進めていかなければならないとの思いを新たにしたところです。
次に調査報告を受けた業務管理の改善についてお答えします。
再発防止に向けては速やかに県立学校の校長や事務局各課長を対象に本事案を題材とした研修を実施するとともに、こうした重大な被害が生じた事案を教育長決裁事項として明確化した上で教育長等への報告・協議ルールについて改めて職員に周知徹底を行って参りました。さらに危機管理コンプライアンス向上の観点から4月からは事務職員を中心とした教育管理課を新設し、教育委員会全体の文書管理や情報公開、法令遵守に係る取り組みを継続して点検するとともに苦情・トラブル情報の集約、その後のフォローを着実に行って参ります。
加えて新たに専門家による第三者機関を設置し、職員で対応が困難なハラスメント等の疑いである重大事態にも対処してきます。
また、学校のマネジメント力強化の観点からはハラスメント防止等の管理職研修を拡充するほか、教員の出退勤の状況をリアルタイムで把握できるシステムに加え、新たに教員一人ひとりの分掌表を導入する等、教職員のサポートにつなげてまいります。
さらに、今回の事案を風化させることがないよう、国と同じ毎年11月を過労死等防止月間と定め、今回の事案を題材とした全教職員に対する職場研修や啓発などを重点的に行うことを考えております。

次に働き方改革の実効性を確保するための取り組みについてお答えします。
働き方改革の実効性を高めるためには教職員の勤務時間の正確な把握が基本であり、これを着実に実施し、その状況に応じた改善策などを通じて学校運営に的確に活かしていくことが重要であると考えとります。
このため本年度から事務局職員の学校訪問や県立学校の全学校長を対象とした面談などを通じて取り組み状況の確認や働きかけを行っており、これらの状況も踏まえながら働き方改革プラン2018の策定を進めているところです。
また、改革プランの実効性を確保するため、4月から先ほどから申し上げた教育管理課が中心となり、教職員の働き方改革の定期的な進捗管理を担って参ります。
こうした中でご指摘のあった県立学校や市町村立小中学校の実態調査についても継続するなど、PDCAサイクルによる確実な進捗に努めて参ります。
最後に、働き方改革の次期教育ビジョンへの反映についてお答えします。
働き方改革の推進は教師が本来行うべき業務に集中し質の高い教育を提供していく上で不可欠であり、第三次岐阜県教育ビジョンにおいても主要な取り組みとして位置づけていきたいと考えております。
先月開催した第一回教育ビジョン策定委員会や総合教育会議でもご議論いただいたところであり、策定委員会の場では自らの働き方について現場の教員に主体性を持って考えてもらうことが必要であり、教員の声を聞いて検討すべきといったご意見もいただきました。こうしたことから、今後、策定委員会委員の学校訪問や現場教員も交えた議論など現場の意見を踏まえた上でさらに検討を深め、第三次教育ビジョンに反映して参ります。
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県議会質問、6月30日午後1時半すぎから

岐阜県議会の一般質問、6月30日(金)午後1時半すぎから行います。
2015年12月議会質問4.1今回の質問は二つ、質問の概要や狙いは下の青い字をクリックしてください。
「質問カルテ」と名付けた文書(PDF)が開きます。

「岐阜県におけるICT政策・データ活用の現状と今後について」

「郡上特別支援学校講師の公務災害認定について」

当時は岐阜放送の中継が行われます。ご多忙の時間かと思いますが、ご都合のいい方はどうかご覧下さい。

県図書館の知事部局移管について〜厚生環境委員会審議

来年度、つまり来月から岐阜県図書館は県教育委員会から知事直轄になります。
「それが、どうしたの?」と言われそうですが・・・

岐阜県図書館            岐阜市宇佐にある岐阜県図書館

このことで先週(3月17日)開かれた岐阜県議会・厚生環境常任委員会で議論しました。
公立図書館は、図書館法でその自治体の教育委員会管轄となっていますが、制度改正で知事部局直轄となることが可能になりました。このため、三重県はじめ県図書館を知事直轄にするところが出ています。

知事直轄になることで、知事の政策をダイレクトに反映できるようになります。例えば、図書館を核に地域イベントを実施できるとか、図書館に教育以外の機能、例えば県民の相談や活動支援機能を併設させるとか。

そうしたことはいいのですが、その一方で政治家である知事の考えで図書館の役割や機能、あり方が左右されるのは望ましくないところです。
例えば、公立図書館の中立性、政治家である知事の意向で図書の選定が政治的に偏るのは望ましくありません。
また財政状況によって図書購入費が著しく増減されるのも望ましくないことです。
そして公立図書館の指定管理が広がる恐れもあります。「行政改革」・・・(こう声高に叫んでいながら、実は自分に関わる事業は削らない政治家は多い…某大阪の政治家たちのように)・・・で指定管理が広がっていますが、公立図書館が指定管理になじまないことは佐賀県武雄市図書館がその後どうなっているか見れば明らかです。

そこで、委員会の審議では、これから所管することになりますが、岐阜県環境生活部長に上記のような課題を質しました。部長の答弁としては、1)図書館法は遵守する(中立性を守る、学校図書館や市町村図書館との連携はこれで通り)、2)図書購入費は今後もしっかり確保する・・・(岐阜県図書館は財政再建期間以前に図書購入費が潤沢だったおかげで蔵書の数・質で高い評価を受けています)・・・、3)指定管理は現行の清掃等の管理業務から拡大はしない、4)司書のスキルを高める・・・(現在も岐阜県図書館の司書は高い評価を受けている)・・・、を担保してもらいました。

言わずもがな、のことと思われたかも知れませんが、議会の場でこうした担保を取っておくことは重要なことです。

知事部局移管で期待することがあります。一昨年の本会議質問で私は岐阜県図書館に県民のがん相談センターの機能を併設して欲しい、と訴えました。これはがん患者団体やがん専門医の方々からご指導をいただいてのことです。知事直轄になれば、知事あるいは県としてのがん政策に力を入れたいという考えが強ければ、こうしたがん相談センターの機能の可能性が出てきます。がんについては、恐らく全ての県民が関心を持つと思います。一方で、がんに関わる「エビデンスのない」書籍も多くあります。だからこそ、図書館が医療機関と連携して、「正しいがん情報」を提供できることは政策として望ましいと思っています。

岐阜市図書館のメディアコスモスがいいものになっています。岐阜県図書館、メディアコスモス双方に確認しましたが、両図書館は役割分担をしながら、今後一層連携を強化すると話していました。

公立図書館は「知・智の拠点」、岐阜県岐阜市にとって良質な公立図書館があることが県民にとって財産になるよう、私も議会の場で努力したいと思います。

岐阜県議会定例会が閉会されました

森友学園を巡る様々な問題に注目が集まる中ですが。。。
岐阜県議会の平成29年第一回定例会が閉会されました。

県議会質問2014年10月 為書き用2月下旬から始まる第一回定例会は来年度当初予算案などを審議する重要な議会です。また県庁組織の見直しなども議論されます。
今回も県図書館を知事直轄にすることなどが議題になりました。これについては後日。
定例会最終日の今日(23日)は当初予算案に加えて、意見書の採決も行われました。
県民クラブ(民進党系会派)は政府が国会に提出する「テロ等準備罪」について慎重な審議をすることを求める意見書を提出し、私が趣旨説明をしました。
この意見書はテロ対策の必要性は認めながらも、国際条約への締結は現行法制度で対応できると考えられることや、政府案の恣意的な運用、市民活動を圧迫する恐れなど懸念を踏まえて慎重な対応を求めたものです。
同様の意見書は先月、三重県議会で新生みえ(民進党系会派)だけでなく自民系会派も賛成し、国に提出されることになっています。
しかしながら、岐阜県議会では私たち県民クラブなど賛成少数で否決となりました。

冒頭のように、国会では森友学園の問題が注目されています。これはこれで真相解明が求められますが、「テロ等準備罪」についても民進党としてしっかり追及してもらうことを願います。

代表質問・質問と答弁(全文)

2015年12月質問 小サイズ12月7日に行った県議会・第5回定例会の会派代表質問の質問と答弁、全文を掲載します。
赤色の箇所がニュース性のある答弁。オレンジ色の箇所が今後に期待する答弁です。
後日、ダイジェスト版を掲載します。
下の水色の文字列をクリックしてください。PDFファイルが開きます。
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民進党地方自治体議員フォーラム東海ブロック研修会(11月14~15日)

愛知、三重、静岡、岐阜の四県連でつくる民進党地方自治体議員フォーラム東海ブロック研修会が二日間にわたって岐阜市内で開催されました。
??????????????????????東海ブロックの研修会は毎年、四県を持ち回りで開催されており、民主党時代から数えると今年で14回目となります。今回は四県の県議会議員、市町村の議会議員およそ80名が参加しました。

研修会の一日目は、最初に、外国人観光客で賑わう岐阜県高山市の清水孝司(しみず・たかし)観光部長が「国際観光都市高山の挑戦」と題して、30年にわたる外国人観光客誘致のための取り組みについて講演をしました。

続いて民進党政策調査会長代理の階猛(しな・たけし)衆議院議員が「民進党は何を目指すのか」と題して、党内での政策に関するとりまとめの議論や前通常国会と現在開かれている臨時国会での法案の対応について講演をしました。

二日目は議会改革をテーマに、三重県議会新政みえ代表の三谷哲央(みたに・てつお)県議会議員、岐阜県多治見市議会の石田浩司(いしだ・こうじ)市議会議員、愛知県小牧市議会の小沢国大(こざわ・くにひろ)市議会議員から事例報告と、三名によるパネルディスカッションを行いました(進行は太田が務めました)。

このなかで三谷県議は20年近くにもなる三重県議会の議会改革を振り返りながら、「自治体において議会は建設的野党であると考えるべき。ややもすると議員は首長に近いというアピールをしがちだが、これは厳に慎むべきであろう」と執行部と緊張関係にあることが議会の役割を果たすために重要と強調しました。

最後に「党本部は地方組織の声を的確に反映させるような党の組織改革をすること」と「地方議員は一層の議会改革と政策本位の選挙への変革、政務活動費の適切な使途に努めるなど議員自身の改革に努めること」とした二つの決議を採択しました。

県民参加の県事業の仕分け

「ふじのくに士民協働事業レビュー」を視察しました。もう8年も続けている、いわゆる事業仕分けですが、実際に見聞するのはこれが初めてです。
県政事業のうち今回は人口減少対策に関わることについて、まず四つの行政分野に絞ったあと更に具体的な事業に絞って検証してもらうものです。

四つの事業分野は以下の通り、
▼多様な保育サービスの充実
▼文化が持つ多面的な価値や力を踏まえた賑わいの創出
▼民間の能力や創意工夫の活用
▼成長産業分野への進出支援等による次世代産業の創出

公開の場で施策や事業の見直し、効果の大小など意見や評価をもらいます。 事業については県職員が説明しますが質問や議論をするのは県内外の専門委員です。また評価は無作為抽出された県民や大学生などです。
県民が直接、事業の評価に関わっていることがポイントです。
%e3%83%95%e3%82%a1%e3%82%a4%e3%83%ab-2016-09-11-22-27-23事業仕分け自体は、この静岡県の取り組みでも関わっているシンクタンク構想日本が2002年から行っていますが、私の関心は県の予算編成や具体的な事業見直しをするのに定着しているか、そして県議会の機能との兼ね合いです。担当者に聞いたところ県議会からは、県民による事業レビューが県議会の機能と重複するので「何でこんなことをやるのか?」という指摘もあったそうです。
私は静岡県議会については詳しく存じ上げないので何とも言えず、あくまでも自分のところの経験からしか言えませんが、これだけの検証をやっているのを見ると議会としての検証機能をもっと高めてゆく必要を感じます。

県内外の議会の取り組み

毎年7月8月は議会改革について、全国の状況を学び議論する季節です。今年も7月末に市民と議員の条例づくり交流会議、そして8月上旬にローカルマニフェスト推進地方議員連盟と全国の会議・研修会が相次いで行われました。
住民自治の要となる自治体議会の改革の先進例を学び、岐阜県議会の位置を把握し(改革度ランキングは相変わらず下位ですが)、何に取り組めばいいのか考えるにはこうした会に参加しなければならないと考えています。
ファイル 2016-08-31 23 12 55 そうしたなか、今月は三重県議会の高校生議会と可児市議会のママさん議会が開かれ、私もインターンの大学生3人といっしょに視察に行ってきました。
おおまかに述べますと、この二つの取り組みは決して議会のPRとしてやっているのではなく、高校生や子育て中の女性といった、声が政治に反映されにくい人たちの声を議会として聴いてゆくという目的があります。参加者にとっても、政治に関心を持つというレベルではなく、自ら主体的に政治に関わる一歩になる役割もあります。
こうした取り組みがもっと多くの議会で取り組まれることを望みますし、岐阜県議会でもやれるよう考えたいと思います。
ファイル 2016-08-31 23 11 20 もう9月になります。参院選前後から多忙だったので(という言い訳で)ブログもすっかりご無沙汰になっていました。季節も変わるので、Facebookだけでなくブログも復活させようと思います。

8年目の厚生環境委員会・・・

今日(5月10日)、岐阜県議会の臨時会がありました。正副議長はじめ、今年度の議会の役職を決めるものです。
議場 201505
委員会では引き続き厚生環境常任委員会と観光交流拡大対策特別委員会に所属することになりました。厚生環境常任委員会は8年目、一期目の三年目以降、ずっと継続しています。特別委員会は基本的に二年間同じところを務めることになっています。
6つある常任委員会のうち厚生環境常任委員会は非常に広い範囲を担当します。医療、介護、障がい者支援、自立支援(生活困窮者支援や生活保護など)、保健衛生、環境問題、廃棄物、自然保護、市民共同参画、NPO政策、文化行政…と幅広く、一通り把握するのもなかなか大変です。
それでも私たちの暮らしにとって非常に密接で、誰もが必ず関わる行政分野です。私も特にこだわりを持つとともに、県民の誰にでも利益となるものと思って務めています。
特に今年度は10年後の医療と介護のビジョンである地域医療構想の策定と国の第二期がん対策基本計画の最終年度です。そういった節目も意識して取り組んでゆきます。

「議会を変える議員間討議」

IMG_6870市民と議員の条例づくり交流会議が東京・法政大学で開催されました。去年は統一選で参加できなかったので二年振りです。 今回は講義形式ではなく、「議員間討議の実践」でした。参加した自治体議員や市民が三つのグループに分かれ、議会の委員会を模した議論を行います。   議案は「上嶺市(じょうれい・し)という架空の自治体が地方創生で求められている(架空の)人口ビジョン。東京近郊のベッドタウンでこの先、急速な高齢化と人口減少が進むであろう上嶺市で、人口の見通しと人口減少を抑制するための施策の基本的方向がビジョンに示されています。 IMG_6872 この人口ビジョンが議会の議決事項となり、6名の委員(議員)が議案を説明する執行部に質疑を行い、議員間討論を繰り返して採決に至ります。この間に傍聴者(この役も参加者の議員や市民)からの意見聴取も入っているのがポイントで、市民の関与を入れています。 私も委員役になりましたが、執行部役も議員が務めていました。委員から突き上げられること?もあり、なかなかご苦労されてました…

委員のなかで議論となったのは、ビジョンのなかにJR新駅の誘致や大規模区画整理事業といった開発型の計画が盛り込まれている点、その一方で急増する高齢者支援のソフト面の事業が盛り込まれていない点、それらソフト面の事業について具体的に記載して欲しいという傍聴者の意見もありました。また開発型の事業に対し、予算や中長期的な財政の見通しが欠けている、といった意見もありました。さらにはこれらについて住民説明が出来ていないという議論もありました。 ・・・これらはすべてシミュレーションなのですが。 かなり白熱した議論となり、議案についての問題点が議論を通してかなり明らかになりました。 最終的には採決をとった結果、議案は継続審議となりました。 こうしたシミュレーションをやってみた感想として、議員間討議の意味を実感しました。自分では気付かなかった問題点の気付きがあること、自分の見解を論理立てて述べて他の議員に理解を求めること、多面的な見方が出来るようになること、など。今回はそれほど出来なかったのですが、傍聴者(市民)の意見を入れて議論に広がりと深みを加えることも。 きょうの模擬議会は議員の研修など様々な機会で実践するといいと思います。参加してみないと議員間討議の意味や目的、注意点、そして面白さもわからないでしょう。 議員間討議は会派の縛りが緩い市町村議会で導入しやすいと思いますが、上記の効果を考えれば、何とか岐阜県議会でも導入したいものです。